彼の目標

この土日に、アドラー心理学基礎講座の応用編前半を受講した。
まだまだ私は意識的上手未満のアドレリアンだなあと実感し、
理屈はわかるようになっているのに、
感情を使って子どもを操ろうとしている自分がまだいることに気づいた。
長男は夫と2泊3日の留守番をしてもらっていたので、
受講中はまったく陰性感情を使う必要のない次男とのつきあいだけで
ひじょうに平穏な生活だったが、帰宅してからが本番だぞ、と気合いを入れて帰った。


さあご飯を食べようというときに
「お母さんこれ見て!ティラノサウルス!目も光るんだよ!」
と、私の留守中に作ったものを持ってくる長男。
 ティラノサウルスの目よりも、君の瞳が輝いてるよ・・・
私 「そうなんだ、かっこいいね!」
長男「この目は、ガムの包み紙なんだよ!それでね、口も動くよ!」
 これから2週間後の応用編後半までの宿題は、「相手の関心に関心をもつこと」にしよう。
私 「ほんとだ〜(^^)」
長男「いいでしょ(^^)」
私 「うん。・・・ご飯食べよっか。」
長男「うー・・・うん、そうですね。」

ああ、私の心に何もひっかかりを感じない。
長男はご飯より何より、私にティラノサウルスを見てもらいたかったんだ。
きっと彼には、ご飯よりも大切なことが何かしらあるから、
「ご飯だよ」に対して「ご飯食べない」という表現をしてしまうだけなのだろう。
私とその大切なことを共有できたら、多分彼はご飯に意識を向けられるんだろう。
そして「早く食べようよ」「もうちょっと待って」の繰り返しにかかっていた時間は、
私が彼の「見て!」につきあう時間よりも長い。


またある日の夜ご飯
私 「ご飯できたよ、食べよう」
長男「んーちょっと待って」
私 「しゅんすけもお母さんもお腹空いてるから食べるよ。」
長男「先に食べてて、ぼくこれやってから行く」
私 「・・・あったかいうちに食べてほしいんだけどね。まあいいや。いただきます」
長男「どうぞ〜」
 私と次男が食べているところに長男が歯車のおもちゃを持ってくる
長男「見てみて、すごいのできたよ!これ重なったままぐいんってなるよ!」
私 「うん、ご飯終わってからゆっくり見せて(^^)」
長男「えー今見て。チラって見るだけでいいから!」
   今までだったら「見てはいけない」って思っていたけど、
   長男が期待のこもった目で私を見つめていてひじょうにかわいいのですね。
   しかも私に陰性感情はない。もちろん彼にもない。
   ーこのまま私が彼のこの(ほんとにほんとに些細な)お願いをきかなければ、どうなりますか?
   きっと彼は不機嫌になり、私も嫌な気分になるでしょう。
   そしてご飯のことがまた権力闘争の材料になるでしょう。
私 「・・・ちらっ(笑)」
   と言って長男の手元を見た。
長男「(^^)」
   満足そうに微笑んで去って行った。
   それから長男はおもちゃを片付けて、「ぼくもご飯食べま〜す!」と言って
   手を洗って食卓についた。

ああ、彼が望んでいることは、私と楽しい時間を過ごすことなんだ。
彼はどんなときでも、私と楽しく過ごそうとしている。とても協力的な目標だ。
でも楽しく過ごすためには、時間を守ることも大事だよって、
そういう話し合いの仕方をしていけばいいんだ。

今まで私がこだわっていたことが、競合的な目標だったのかもしれない。
私がご飯を食べるよって決めた時間に食べることだとか、
私がお風呂に入るよって決めた時間に入ることだとか・・・。
でも楽しくご飯を食べて楽しくお風呂に入るためには、
彼のやりたいことや見てほしいこと、と折り合いをつけていくことが大切なのかもしれない。
アドラー心理学を使って、
決められた時間に決められたことをできるような子どもに育てる
っていうのは、多分間違った使い方だ。


・・・ここにきてやっと、「どんなときでもプラスを見」れるようになってきた。
長男はいつも良い意図をもって、協力的目的に向かって行動している。
目的が競合的なのは私の方だったから、衝突が起こっていたのだ。
まったく、アドラー心理学の公式通りだ。
理屈をわかり、実践し続けること。
ようやく正しいアドレリアンの構えができたかな・・・
   

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by Inahoadler | 2016-02-24 23:15
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