5歳児の成長

長男と約束した
乱暴なことをすると、夜ご飯をなしにするというペナルティは、
なんと約束した4日後に実現してしまった。

トランプの神経衰弱をして遊びたいと長男が言ったのだが、
私は七並べなら遊べるけど、神経衰弱は疲れているのでしたくないと言った。
すると彼はひじょうに怒り、「神経衰弱してくれないならこのトランプ捨てるよ!」と言った。
それはまっさらなトランプで、長男も私もとても大事にしていたので
彼のこの言い方に対して私は陰性感情を強く抱いた。
私 「ゴミじゃない大事なものを捨てるのも、乱暴なことだとお母さんは思うんだけど。」
長男「乱暴なことじゃないよ。」
私 「そうかなあ。・・・乱暴なことしたらどうするか覚えているよね?」
長男「・・・」
   長男はむっとした顔で私から離れていく。
   しばらくして長男は少し機嫌を直した様子で私のそばに来た。
長男「ぼく、神経衰弱じゃなくて七並べの方がおもしろいと思っちゃった~。七並べしよう」
私 「うーん、七並べするのはいいけど、お母さんはまだ遊びたい気分じゃないからちょっと待っててくれる?」
長男「え、なんで?」
私 「さっきトランプ捨てるって言われて、今お母さんは嫌な気分なの。落ち着くまで待ってちょうだい。」
長男「なんで?嫌だ、今遊ぶ!」
   長男は私を押し始めた。
私 「押すのやめてちょうだい。」
長男「嫌だ!」
私 「困るわ・・・」
   私はトイレに入って鍵をかけた。すると長男はトイレのドアを蹴った。
私 「あ・・・こうすけ蹴った・・・」
長男「ドア蹴ったけど、ルールはなしなの!」
私 「いや、そんなことできないよ。」
長男「できる!ルールは守らない方がいいんだ!晩ご飯食べるから!」
   言いながらガンガンドアを蹴る長男。
   ルールやぶる!っていつか言うだろうなと思っていたけど、
   こんなことならもっと楽にできるペナルティにしておけば良かったと思った。
   だけど決まりは決まりなので仕方がない。
   5分ほどして長男が落ち着いたので私はトイレから出て、夜ご飯の準備を始めた。


その日の夜ご飯は、豆腐と鶏ミンチのナゲット。
なんでこんなタイミングで…。
長男の好物の揚げ物は我が家ではスペシャルで、しかもこれは新メニューなのだ。
かわいそうな長男!
しかし長男は健気にも、「ぼく何かお手伝いすることある?」って言ってくれるのだ。
お皿を取ってもらったり、少しお手伝いをしてもらうと
「他にすることあったら言ってね。ぼくここから見とくから♪」
と長男は言って、椅子に乗って揚げ物が美味しそうにできあがっていくのを眺めはじめた。
なんていい子なんだろう…(>_<)
揚げたてのをひとつふたつ口に放り込んであげたい衝動に駆られるが、
ごめんね、母も有言実行のアドレリアンの端くれなのです。
「こうすけ、今晩一緒にこれ食べれないのお母さん悲しいわ。」
「ぼくは悲しくないよ。決まりは決まりだからね。」
「うん…。こうすけは偉いね。明日の朝食べようね!」
「うん!いっぱい残る?」
「いっぱい残るよ!たくさん作るから冷凍して、今度お弁当にも入れるからね!」
「わーい!」
うう…私の方が泣きそう…

長男は、次男と私が食べるのを横目に見ながら、食卓で絵本を読んでいた。
「しゅんすけ、おいしいっていっぱい食べてるね♪明日食べるの楽しみだな〜」
これは作戦なのか?
私は自分がほんとに悪い母親のような気がしてしまう。
でもこれは罰(おしおき)ではない。長男は心から納得して、陰性感情を抱くことなくペナルティを実行している。
なんということだろう。
こんなにいい子なのに、なんでトランプごときで暴力をふるうんだろうか。
いや、あれは私の対応がまずかったのもあるけど…
それなら今後、私が失敗する度に長男は夜ご飯なしになるのだろうか。
一晩中、私の方は嫌な気持ちでいっぱいだった。

不幸中の幸いで、体調の悪かった夫も夜ご飯は食べなかった。
夫が明日こうすけと一緒に食べるよと言ったので、長男はちょっと嬉しそうにしていた。
その夜長男は 夜中に目を覚ますことなくぐっすり眠り、
次の日の朝、たくさんの豆腐ナゲットやご飯を食べてご機嫌だった。
「でもね、ぼくこのルールはちょっと都合が悪いんだけど。変えたいなー」
「お母さんもそう思う!じゃあ、今は時間ないから、幼稚園から帰ってきたらお話し合いしよう!」
この人、ほんとにあの暴力をふるうワガママな人と同一人物とは思えないんだけど…

その日の夜ご飯を食べながら、また長男と相談をした。
彼なりに考えたようで、
遊びでピアノを弾かない
お昼寝しない
遊ばない
などの代替案を出してくれたのだが、
どれも乱暴することと釣り合わないペナルティに私には思えて、
そう伝えると納得して却下してくれた。
私の方からはおやつなしという代替案を提案したが、
それだけは絶対ダメ!だそうで、
結果、夜ご飯なしを継続することになった。
目下よい代替案を考え中だ。

それ以降、長男は1ヶ月半前からの長男とはまるで別人のように、
いい子でいることを選ぶようになった。
お互いにいいペナルティとは思っていないけれど、
みんなが困ることをすると、自分にペナルティを果たす責任が生まれるということを
長男はしっかりと学んでくれた。
そして私が、長男を罰したいとはまったく思っていないということを感じてくれた。
お互いに、仲良く暮らしていくためにどうすればいいのか、
工夫が必要だと考えられるようになった。
ペナルティは辛いけれど、おかげで私たちは本当に色々なことを学べたと思う。

さあ、来年はどんなことが学べるかな?
こうすけ、毎日ありがとう!

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by Inahoadler | 2015-12-31 23:17
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