5歳児と相談

エネルギーの有り余る長男の気に入らないことがあって、
私がトイレに閉じこもるということが三日続いた。

録画したテレビをひとつの番組だけ見るとお約束したのに、
見終わってからもうひとつ見たい!とか、
今絵本を読んでくれないと嫌だ!とか、
そういう些細なことで彼にスイッチが入ってしまって
物を投げたり、扉を蹴ったりするので
私は何も言わずに次男をベビーベッドに避難させ、
自分はパソコンを抱えてトイレの鍵をかけるのだった。
日ごとに私の籠城時間は短くなっていったし、
最後は「お母さん出てきてちょうだい」と言ってくれるか、
長男が静かになったのでトイレから出ていた私に
「お母さんあのね・・・」と落ち着いて話しかけてくれて、
騒ぎはおしまいになるのだけれど・・・。
こんなに乱暴することが日常になるのは嫌だなと思っていた。


長男の乱暴が続いた三日目、
楽しく夜ご飯を食べているときに、相談をすることにした。
私 「こうすけ、今日も壁とかトイレのドアとか蹴っていたけど、
   お母さんはそれがすごく嫌やねん。もう乱暴しないでほしいんだけど・・・」
長男「あ、そっか。うん、ぼくもうドア蹴らないよ!」
私 「よかった、ありがとう!
   ・・・でもさ、昨日もそう言ってくれたけど、こうすけは今日も乱暴したでしょう。
   だから、ドアを蹴らないっていうお約束を守れなかったときにどうするか、
   ルールを決めたいんだけどどう?」
長男「うん、ぼくお約束してたのに蹴っちゃったからね〜」
私 「蹴っちゃったってことはないんだと思うよ。蹴ったの。
   こうすけは、蹴ろうって決めて蹴ったんだよ。」
長男「うーん、決めたってわけじゃないんだけど。まあ、蹴ったか。」
私 「物を蹴るのは悪いことだってこうすけは知っているでしょう?
   だから蹴ったときにどうするか、決めたいの。」
長男「じゃあ、遊ばないっていうのは?」
私 「・・・誰が遊ばないの?」
長男「ぼくが、しゅんすけと遊ばない。」
私 「(笑)それは、がまんすることかなあ」
長男「うーん、がまんじゃない。」
私 「そうだね、こうすけががまんすることを決めるのがいいと思うんだけど」
長男「じゃあ、お手伝いしない!」
私 「(笑)」
長男「あ、お母さんががまんしちゃうね?」
私 「あはは、いや、お母さん別にがまんすることにはならないけど、
   お手伝いはしてもらった方が助かるね(笑)
   こうすけはお手伝いしたいんだね、ありがとう。

   たとえば、夜ご飯7時に食べようってお約束していて、
   7時に食べに来ないならご飯は出しませんっていうルールだとするでしょ、
   それなら、もし7時にご飯いらない〜って言ったら、ご飯食べれないの。
   これは関係があるルールだから、よくわかるよね?」
長男「うん、わかる。」
私 「そういうわかりやすいルールを決めたいの。
   ドアを蹴ったら、どうなるかな・・・?」
長男「割れる!」
私 「うん、割れるかもしれないね。そうしたら修理にお金がかかるから、
   その分のお金は割った人が払うのがいいね。」
長男「うん、じゃあぼくがお金はらおう!」
私 「そうだね、それはいいと思う。でもこうすけお金、ないでしょ?
   献金はもうすぐ幼稚園に出すし、残念ながら献金の分ではドア修理するには足りないし。」
長男「あ、そっか。どうしよう。」
私 「どうしようね。
   でも、ドアまだ割れてないから、次蹴っても修理しないでいいかもしれない。
   それにね、ドアが割れなくても、蹴ったらどうするかを決めたいんだけど・・・」
長男「うーん・・・」
私 「ご飯のことだったら、わかりやすいんだけどね。どうしようね。」
長男「・・・じゃあ、ご飯なしにする!」
私 「え?今度からドア蹴ったら、こうすけのご飯なしにするの?」
長男「うん、それでいい。」
私 「あ、ほんと?それでいいの?あんまり関係なさそうだけど?」
長男「いいよいいよ」
私 「そう、じゃあ・・・いつのご飯をなしにする?朝?昼?夜?」
長男「夜!」
私 「ほんと、じゃあ、今度からドア蹴ったり乱暴したら、こうすけの夜ご飯はなし、と。」
長男「うん!」
私 「じゃあ、もしも夜ご飯の後でドアを蹴ったら、どうしよう?
   その日の夜ご飯はもう食べちゃってるからなしにできないけど・・・。」
長男「うーん・・・じゃあ、次の日のご飯なし!」
私 「(笑)次の日のいつのご飯なしにする?」
長男「えっとね、昼ご飯!」
私 「あ、お昼は、幼稚園のお給食かもしれないよ。
   お給食を食べないってわけにはいかないから、朝か夜にしようか。」
長男「じゃあ、夜ご飯!」
私 「朝じゃないんだ(笑)
   じゃあ、前の日の夜ご飯の後乱暴したら、次の日どんなにいい子で一日過ごしていても、
   その日の夜ご飯がなしってことになっちゃうけど?」
長男「いいよそれで!」
私 「夜ご飯、お母さんは一番がんばって作ってるんだけどね・・・
   どうして夜ご飯なんだろう(笑)」
長男「だってね、こないだぼく、夜ご飯食べないで寝ちゃったでしょ、お昼寝してて。
   だからぼくは、夜ご飯たべなくっても大丈夫なんだよ!」
私 「(爆笑)なるほどね!」
長男「でもね、ぼくもうドア蹴らないよ。」
私 「ありがとう。それが助かるよ。
   今ルール決めたけど、もし今度ドアを蹴って、夜ご飯なしをやってみて、
   やっぱりあんまりいいルールじゃないなって思ったら、
   相談してルールを変えることはできるからね。」
長男「わかった。ルールは変えることできるんだね。」
私 「うん、でも、ドア蹴った瞬間に『夜ご飯食べる!』ってのはダメだよ〜。
   ルールを変えるのは、一回夜ご飯なしをやってからね。
   そうじゃないとルールの意味ないからね。」
長男「わかった。」
私 「あのね、ほんとは、お母さんはこうすけと一緒に夜ご飯食べたいんだよ。
   こうすけにおいしいご飯食べてほしいなって思って一生懸命作ってるからね。」
長男「うん、知ってるよ♪」
私 「だから、こうすけが暴れそうだなって思ったときに、
   『乱暴したら夜ご飯はなしってルールですけど覚えてますか?』って言ってもいいかな?」
長男「え、言わなくていいよ。」
私 「そう?でもルールのこともし忘れてたら嫌じゃない?」
長男「じゃあ、蹴っちゃったら教えて。」
私 「・・・ドア蹴った瞬間に、
   『あ!こうすけ、ドア蹴ったから夜ご飯なしです!』って言うの?(笑)」
長男「・・・うーん・・・」
私 「なんかもっと暴れそうだけど(笑)」
長男「うん(笑)ぼく怒りたくなっちゃうかも。じゃあ、先に教えて。」
私 「わかりました!」

   
長男とルールを決める相談をしてみると、なんと、ものすごく楽しかった。
こうやって物事を一緒に決めていけたらいいな・・・
自分の決めたことは大切なことのようで、
その後毎日「ぼく今日はドア蹴らなかったよ!だから夜ご飯食べれるんだ!」
と嬉しそうに言ってくれる。
この言い方だと、罰を怖れて適切な行動をしているように聞こえてしまうのだけど、
話し合った末に決めたルールなので、これはれっきとしたペナルティだ。
お互いに、少し大人同士のつき合いに近づけたかなと思う。


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by Inahoadler | 2015-12-20 00:16
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