空も飛べるはず

普段の長男はとてもいい子でいてくれる。
次男のお世話も大好き、掃除や料理のお手伝いも大好き。
絵本を読んだり折り紙を折ったり、工作をしたり、
ときにはぬいぐるみや積み木やミニカー(たまに次男も)が
大きな工作の潜水艦や飛行機に乗り込んで冒険に出かけたり、
庭で木の実を集めたり、近所の川を眺めてカモやサギと語らったり(?)、
考えながら遊んでいるなと嬉しく見守っている。
何かを作ったり発見したり、謎を解いたり、彼の日常は喜びにあふれている。

でも、長男は喜んでいるのに、
悪い顔や、悪い態度や、悪い発言をする場合があるのだ。
私に対して陰性感情が起こって、それで悪い子になろうと決めて悪いことをするのとは違う。
この場合は、いつもきれいなお姉さんが原因となるのだ(!)。
ピアノの先生しかり、私のお知り合いや友人しかり・・・
優しいお姉さん方は行儀の悪い彼を微笑んでゆるしてくださるのだが、
なんで好きな人にかっこいいところを見せられないかなあと私は思う。


先日も仲良しのお姉さんが夜ご飯に来られて、長男の様子はとてもおかしかった。
お姉さんを待ちかねていた長男は、
チャイムが鳴るやいなや、懐中電灯を手に玄関に腹ばいになってお出迎え・・・!
お姉さんにこんばんは、久しぶりだねとあいさつされても、
うなりながら床を照らしている。
いや、お姉さん部屋に入れないし・・・

だが、この懐中電灯には重要な意味があるのだ。
我が家の周りは電灯が無くて夜はとても暗い。
自転車で来られたお姉さんが帰宅するときに、電灯のある場所までお送りするために、
懐中電灯はナイトには必要不可欠なアイテムなのだ。
少し前にお兄さんが遊びに来てくれたとき、お見送りをして感謝されたのが
一人前になったようでとても嬉しかったみたいだから、
きっと今日もそのお役目を果たしたいのだろう。
だがもったいないことに、お出迎えのタイミングはちょっと早まりすぎだ!おしい!

夜ご飯の席に着くのもなかなかだったが、まあこれは仕方がない。
久しぶりにお会いするお姉さんに、まずは大好きな恐竜を紹介しなければいけないものね。
この恐竜は誕生日のプレゼントに私と夫が贈ったもので、
石膏に埋まった化石(多分プラスチック製)を、付属のノミやハンマーで発掘し、
組み立てるとカルノタウルスの全身骨格になるという
根気がすべてのおもちゃなのだ。
彼はプレゼントをもらったその日、晩ご飯も食べずに3時間かけて発掘した。
石膏の粉で手も顔も服も床も真っ白になり、興奮で頬は真っ赤だった。
組み立て作業は一人では難しかったらしく、
夫と一緒に組み上げたのも嬉しい思い出だそうだ。
組み上がったカルノタウルス(肉食)はアゴもがちがち動かせるし、足も屈伸できるし、
体がずいぶんと自由に動かせるので長男は大喜び。
共に恐竜のDVDを見るほどの仲良しだ。


食事中は、少しお腹が満たされると「ぼくお行儀悪くする!」と言って
ひじをついて目をつぶって背中を曲げて、
彼の考えられる限りの悪いお行儀で食べることもあり、
どうしてこうなっちゃうのかなと私に陰性感情が生じた。
一番陰性感情が起きたのは、「ご飯食べない!」と言っておかずだけを食べたときだった。
でも後で次男の好物のひじきふりかけを(次男から取り上げて)かけてご飯も食べたので、
私は落ち着いた。
相変わらず私は息子の食事に対して神経質である・・・。

デザートに、ヨーグルトを出すと、様子が少し変わった。
ヨーグルトにかけるジャムは、長男と夫が作った木イチゴとブラックベリーのジャム。
このジャムを作ったときの話をすると、お姉さんが驚いてくれて、
その上、とてもおいしい!と喜んでくれたので、
顔をくしゃくしゃにして手を胸の前で組んで、あふれ出す喜びを押さえようとしているのか
へへへへと照れ笑いをしていた。
お土産にひとビンお渡しすると、もう興奮が収まらないようすで・・・

急にイスから降りて、「ぼく縄跳び上手なんだよ!見て!」
と跳びはね始めた。
二重跳びでもできそうなぐらいの激しいジャンプでした。
そのまましばらく飛び続ける長男。
きゃーきゃー喜ぶ次男と楽しそうなお姉さん。
よかったねこうすけ!

それから彼は、お姉さんにお土産にもらったクッキーの箱を調べ始めた。
家の形をした細長い木箱で、ゆきだるまや靴下のかたちに窓が開いている。
この箱は屋根の部分が開く。
彼は上から懐中電灯を入れて点けると、
ランタンのように光が漏れてきれいなことを発見した。
そしてどうにかして懐中電灯を宙づりにして固定したいと考えた。
リボンを懐中電灯に結んでみたけれどうまくいかない。
長男「お母さん、これ、こんな風にとめたいんだけどやってちょうだい」
私 「う〜んお母さんもわからないなあ。あ、下に台を置いてみたらどう?」
長男「やってみる!」
しばらく静かなときが流れて私たちがおしゃべりに夢中になっていると、
「できた!見て!」と長男が叫んだ。
「わあ!どうやったの?」
「これ、トイレットペーパーの芯をここ(箱の底)に刺してみました!
 ほら、ちゃんと懐中電灯も乗ったし、ちゃんと光ってるのも見えます!」
「わあすごい!!」
彼は誇らしげにお手製ランタンを点けたり消したりして
お姉さんと一緒に、きれいな光だね〜と眺めて過ごした。

帰りはお姉さんを無事電灯のところまでランタンを持ってお送りして、
ぼくほんとに楽しかった!ジャム喜んでくれたね♪とずっと話していた。
お風呂入るよと言うとすぐにはーいと返事して入って、
いつの間にかとてもいい子になっていたのだった。

私 「ねえこうすけ、お姉さん来てくれて嬉しかったね。」
長男「うん、ぼくとっても嬉しかった!」
私 「ね、楽しかったね。・・・でも、どうしてなんか悪いことしちゃうんだろうね?」
長男「うん・・・ぼくもわからないな〜。なんか体がお行儀悪いことしちゃうんだよね。」
私 「笑 なんとかなればいいのにね。」
長男「うん、なんかぼくちょっと恥ずかしいのかも」
かわいいぞ少年・・・
わかりました、これは年齢が上がると共に消えていく不適切な行動なんでしょう。
でも多分中学生ぐらいまで続く、あれでしょ?
これは女の私には教えられない、自分で学んでいくことですね。
がんばれ少年!



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by Inahoadler | 2015-12-16 00:39
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