失敗は人の性

ごあいさつが遅くなってしまいましたが、
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

年末年始はあちこちの親戚めぐりで子どもたちを連れて大移動した。
長男はもちつき、たこあげ、釣り(の練習)など
普段できないことをさせてもらって、大喜びだった。
(ときには誰の言うことも絶対聞かないぞモードに突入して
 路上で大騒ぎしたこととか、色々とありましたが・・・)
次男はどこに行っても愛想がよくて、
なんでもよく食べるのでかわいがられていた。
(私の体の上でないと眠らなかったり、
 夜中に長い時間大泣きしたり、色々とありましたが・・・)
家族づきあい親戚づきあいには面倒なことも多いけれど
子どもたちを大切にしてくれる人たちがたくさんいるということは
ほんとうに幸いなことだと思う。


今回のお正月はJ先生にお会いして、
生きたアドラー心理学的生活に触れられたのがとてもありがたいことだった。

生活していると、小さな小さな失敗(何かをこぼしたり何かをなくしたり)
がたくさん起きてしまうけれど、
そこで陰性感情を持つ必要はまったくないのだとわかった。
現状復帰して次の行動計画を立てて、今後失敗をしないように対策を立てる。
失敗しても、そうやって感情を使わずに業務的にこなすことだってできるのだ。
感情をつかっているととても頭は忙しいけど、
実際は何も変わらないから
実はあまり仕事ははかどっていなかったのかもしれない。

それから、どんなときでも子どものプラスを見るというのも、
すばらしいモデルを見せていただけてよかった。
たとえば
次男をだっこしようとしたJ先生が「こっちに来ますか?」と次男に言うと、
次男は「やー!」と言って私にしがみついた。
J先生は「おお、節操があってよろしい」ですって(笑)

今まで私は、子どものプラスの面を探そうとしていた気がした。
でも、私が子どものよい面しか見えないような目をもつことが、
理想的な状態なのだろうなと思えた。
何を見ても、おお、よろしいよろしいと言ってしまうような・・・
そういう目をもてたなら、長男が乱暴しているときにも、
「こんなに乱暴でなんということでしょう、ろくな大人になれないわ」って思うことなく
「それだけ暴れる元気があってよろしい」って思えるだろう。
そういう気持ちで子どもとつきあえたら、
この子を矯正しようだとか思い通りにしようだとか目論むことなく、
子どもが自信をもって自分の人生を選んでいけるように、協力することができると思う。



自宅に戻ってから、私は陰性感情が起きることがかなり少なくなった。
私の家族はほとんどすべての場合、よい意図で行動をしているようだ。
そして私たちはほんとうにたくさんの失敗を重ねている。
長男がときどき不適切な行動をする場合も、それは所属を求めてのことであって、
たいていの場合は私が事前に何かやらかしているのだ。
(そう、長男はもの覚えがよくてよろしい 笑)

失敗は仕方のないことで、陰性感情なしで解決できると知り、
失敗してもあまり動揺しなくなった。
先日ママ友だちに車に乗せてもらって、
そのまま携帯も財布も全部入ったカバンを置き忘れるという
今までの我が人生の中でもトップクラスの失敗をやらかしたけれど、
友達のご厚意で迅速に無事に届けてもらえた。
(鍵だけはポケットに入れていたので、私は自分の習慣に感謝した)
たぶん今までなら、絶対にこの失敗をブログに書くこともなかっただろう・・・
自分にできることはママ友だちの家の電話に留守電を入れることぐらいで、
あとは何をしても仕方がないとわかった。
それならば、楽しく家事をしている方が私は精神的に健康でいられる。
あるいはもし、取り返しのつかない失敗をしてしまったとしても、
他の人の陰性感情をおさめる努力というのは必要と思うけれど、
自分が陰性感情を持つことで、何かが良くなることはない。


このカバン置き忘れ事件のおかげで、子どもの失敗なんぞは、
私のしでかす失敗の破壊力に比べればほんとうにかわいいものだと心底思った。
長男が納豆のついたお箸を床に落としてしまっても
「自分で納豆を混ぜてお箸で食べられてすばらしい!
 ちゃんと拾って洗ってすばらしい!
 ・・・あ、イス降りたときに納豆のたれの袋落とした・・・けど、
 ちゃんと拾って床をふいて、すばらしい!」
って思えるようになってきたし、
次男が顔も手も服もべちゃべちゃにしてご飯を食べていても
「自分でつかんで食べられてすばらしい!
 ・・・時間かかるなあ・・・、でもたくさん食べられてすばらしい!」
って思えるようになってきたし、
去年の実践の成果はちゃんと出てきたのではないかなと思う。


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# by Inahoadler | 2016-01-18 00:00 | Comments(0)

5歳児の成長

長男と約束した
乱暴なことをすると、夜ご飯をなしにするというペナルティは、
なんと約束した4日後に実現してしまった。

トランプの神経衰弱をして遊びたいと長男が言ったのだが、
私は七並べなら遊べるけど、神経衰弱は疲れているのでしたくないと言った。
すると彼はひじょうに怒り、「神経衰弱してくれないならこのトランプ捨てるよ!」と言った。
それはまっさらなトランプで、長男も私もとても大事にしていたので
彼のこの言い方に対して私は陰性感情を強く抱いた。
私 「ゴミじゃない大事なものを捨てるのも、乱暴なことだとお母さんは思うんだけど。」
長男「乱暴なことじゃないよ。」
私 「そうかなあ。・・・乱暴なことしたらどうするか覚えているよね?」
長男「・・・」
   長男はむっとした顔で私から離れていく。
   しばらくして長男は少し機嫌を直した様子で私のそばに来た。
長男「ぼく、神経衰弱じゃなくて七並べの方がおもしろいと思っちゃった~。七並べしよう」
私 「うーん、七並べするのはいいけど、お母さんはまだ遊びたい気分じゃないからちょっと待っててくれる?」
長男「え、なんで?」
私 「さっきトランプ捨てるって言われて、今お母さんは嫌な気分なの。落ち着くまで待ってちょうだい。」
長男「なんで?嫌だ、今遊ぶ!」
   長男は私を押し始めた。
私 「押すのやめてちょうだい。」
長男「嫌だ!」
私 「困るわ・・・」
   私はトイレに入って鍵をかけた。すると長男はトイレのドアを蹴った。
私 「あ・・・こうすけ蹴った・・・」
長男「ドア蹴ったけど、ルールはなしなの!」
私 「いや、そんなことできないよ。」
長男「できる!ルールは守らない方がいいんだ!晩ご飯食べるから!」
   言いながらガンガンドアを蹴る長男。
   ルールやぶる!っていつか言うだろうなと思っていたけど、
   こんなことならもっと楽にできるペナルティにしておけば良かったと思った。
   だけど決まりは決まりなので仕方がない。
   5分ほどして長男が落ち着いたので私はトイレから出て、夜ご飯の準備を始めた。


その日の夜ご飯は、豆腐と鶏ミンチのナゲット。
なんでこんなタイミングで…。
長男の好物の揚げ物は我が家ではスペシャルで、しかもこれは新メニューなのだ。
かわいそうな長男!
しかし長男は健気にも、「ぼく何かお手伝いすることある?」って言ってくれるのだ。
お皿を取ってもらったり、少しお手伝いをしてもらうと
「他にすることあったら言ってね。ぼくここから見とくから♪」
と長男は言って、椅子に乗って揚げ物が美味しそうにできあがっていくのを眺めはじめた。
なんていい子なんだろう…(>_<)
揚げたてのをひとつふたつ口に放り込んであげたい衝動に駆られるが、
ごめんね、母も有言実行のアドレリアンの端くれなのです。
「こうすけ、今晩一緒にこれ食べれないのお母さん悲しいわ。」
「ぼくは悲しくないよ。決まりは決まりだからね。」
「うん…。こうすけは偉いね。明日の朝食べようね!」
「うん!いっぱい残る?」
「いっぱい残るよ!たくさん作るから冷凍して、今度お弁当にも入れるからね!」
「わーい!」
うう…私の方が泣きそう…

長男は、次男と私が食べるのを横目に見ながら、食卓で絵本を読んでいた。
「しゅんすけ、おいしいっていっぱい食べてるね♪明日食べるの楽しみだな〜」
これは作戦なのか?
私は自分がほんとに悪い母親のような気がしてしまう。
でもこれは罰(おしおき)ではない。長男は心から納得して、陰性感情を抱くことなくペナルティを実行している。
なんということだろう。
こんなにいい子なのに、なんでトランプごときで暴力をふるうんだろうか。
いや、あれは私の対応がまずかったのもあるけど…
それなら今後、私が失敗する度に長男は夜ご飯なしになるのだろうか。
一晩中、私の方は嫌な気持ちでいっぱいだった。

不幸中の幸いで、体調の悪かった夫も夜ご飯は食べなかった。
夫が明日こうすけと一緒に食べるよと言ったので、長男はちょっと嬉しそうにしていた。
その夜長男は 夜中に目を覚ますことなくぐっすり眠り、
次の日の朝、たくさんの豆腐ナゲットやご飯を食べてご機嫌だった。
「でもね、ぼくこのルールはちょっと都合が悪いんだけど。変えたいなー」
「お母さんもそう思う!じゃあ、今は時間ないから、幼稚園から帰ってきたらお話し合いしよう!」
この人、ほんとにあの暴力をふるうワガママな人と同一人物とは思えないんだけど…

その日の夜ご飯を食べながら、また長男と相談をした。
彼なりに考えたようで、
遊びでピアノを弾かない
お昼寝しない
遊ばない
などの代替案を出してくれたのだが、
どれも乱暴することと釣り合わないペナルティに私には思えて、
そう伝えると納得して却下してくれた。
私の方からはおやつなしという代替案を提案したが、
それだけは絶対ダメ!だそうで、
結果、夜ご飯なしを継続することになった。
目下よい代替案を考え中だ。

それ以降、長男は1ヶ月半前からの長男とはまるで別人のように、
いい子でいることを選ぶようになった。
お互いにいいペナルティとは思っていないけれど、
みんなが困ることをすると、自分にペナルティを果たす責任が生まれるということを
長男はしっかりと学んでくれた。
そして私が、長男を罰したいとはまったく思っていないということを感じてくれた。
お互いに、仲良く暮らしていくためにどうすればいいのか、
工夫が必要だと考えられるようになった。
ペナルティは辛いけれど、おかげで私たちは本当に色々なことを学べたと思う。

さあ、来年はどんなことが学べるかな?
こうすけ、毎日ありがとう!

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# by Inahoadler | 2015-12-31 23:17 | Comments(2)

5歳児と相談

エネルギーの有り余る長男の気に入らないことがあって、
私がトイレに閉じこもるということが三日続いた。

録画したテレビをひとつの番組だけ見るとお約束したのに、
見終わってからもうひとつ見たい!とか、
今絵本を読んでくれないと嫌だ!とか、
そういう些細なことで彼にスイッチが入ってしまって
物を投げたり、扉を蹴ったりするので
私は何も言わずに次男をベビーベッドに避難させ、
自分はパソコンを抱えてトイレの鍵をかけるのだった。
日ごとに私の籠城時間は短くなっていったし、
最後は「お母さん出てきてちょうだい」と言ってくれるか、
長男が静かになったのでトイレから出ていた私に
「お母さんあのね・・・」と落ち着いて話しかけてくれて、
騒ぎはおしまいになるのだけれど・・・。
こんなに乱暴することが日常になるのは嫌だなと思っていた。


長男の乱暴が続いた三日目、
楽しく夜ご飯を食べているときに、相談をすることにした。
私 「こうすけ、今日も壁とかトイレのドアとか蹴っていたけど、
   お母さんはそれがすごく嫌やねん。もう乱暴しないでほしいんだけど・・・」
長男「あ、そっか。うん、ぼくもうドア蹴らないよ!」
私 「よかった、ありがとう!
   ・・・でもさ、昨日もそう言ってくれたけど、こうすけは今日も乱暴したでしょう。
   だから、ドアを蹴らないっていうお約束を守れなかったときにどうするか、
   ルールを決めたいんだけどどう?」
長男「うん、ぼくお約束してたのに蹴っちゃったからね〜」
私 「蹴っちゃったってことはないんだと思うよ。蹴ったの。
   こうすけは、蹴ろうって決めて蹴ったんだよ。」
長男「うーん、決めたってわけじゃないんだけど。まあ、蹴ったか。」
私 「物を蹴るのは悪いことだってこうすけは知っているでしょう?
   だから蹴ったときにどうするか、決めたいの。」
長男「じゃあ、遊ばないっていうのは?」
私 「・・・誰が遊ばないの?」
長男「ぼくが、しゅんすけと遊ばない。」
私 「(笑)それは、がまんすることかなあ」
長男「うーん、がまんじゃない。」
私 「そうだね、こうすけががまんすることを決めるのがいいと思うんだけど」
長男「じゃあ、お手伝いしない!」
私 「(笑)」
長男「あ、お母さんががまんしちゃうね?」
私 「あはは、いや、お母さん別にがまんすることにはならないけど、
   お手伝いはしてもらった方が助かるね(笑)
   こうすけはお手伝いしたいんだね、ありがとう。

   たとえば、夜ご飯7時に食べようってお約束していて、
   7時に食べに来ないならご飯は出しませんっていうルールだとするでしょ、
   それなら、もし7時にご飯いらない〜って言ったら、ご飯食べれないの。
   これは関係があるルールだから、よくわかるよね?」
長男「うん、わかる。」
私 「そういうわかりやすいルールを決めたいの。
   ドアを蹴ったら、どうなるかな・・・?」
長男「割れる!」
私 「うん、割れるかもしれないね。そうしたら修理にお金がかかるから、
   その分のお金は割った人が払うのがいいね。」
長男「うん、じゃあぼくがお金はらおう!」
私 「そうだね、それはいいと思う。でもこうすけお金、ないでしょ?
   献金はもうすぐ幼稚園に出すし、残念ながら献金の分ではドア修理するには足りないし。」
長男「あ、そっか。どうしよう。」
私 「どうしようね。
   でも、ドアまだ割れてないから、次蹴っても修理しないでいいかもしれない。
   それにね、ドアが割れなくても、蹴ったらどうするかを決めたいんだけど・・・」
長男「うーん・・・」
私 「ご飯のことだったら、わかりやすいんだけどね。どうしようね。」
長男「・・・じゃあ、ご飯なしにする!」
私 「え?今度からドア蹴ったら、こうすけのご飯なしにするの?」
長男「うん、それでいい。」
私 「あ、ほんと?それでいいの?あんまり関係なさそうだけど?」
長男「いいよいいよ」
私 「そう、じゃあ・・・いつのご飯をなしにする?朝?昼?夜?」
長男「夜!」
私 「ほんと、じゃあ、今度からドア蹴ったり乱暴したら、こうすけの夜ご飯はなし、と。」
長男「うん!」
私 「じゃあ、もしも夜ご飯の後でドアを蹴ったら、どうしよう?
   その日の夜ご飯はもう食べちゃってるからなしにできないけど・・・。」
長男「うーん・・・じゃあ、次の日のご飯なし!」
私 「(笑)次の日のいつのご飯なしにする?」
長男「えっとね、昼ご飯!」
私 「あ、お昼は、幼稚園のお給食かもしれないよ。
   お給食を食べないってわけにはいかないから、朝か夜にしようか。」
長男「じゃあ、夜ご飯!」
私 「朝じゃないんだ(笑)
   じゃあ、前の日の夜ご飯の後乱暴したら、次の日どんなにいい子で一日過ごしていても、
   その日の夜ご飯がなしってことになっちゃうけど?」
長男「いいよそれで!」
私 「夜ご飯、お母さんは一番がんばって作ってるんだけどね・・・
   どうして夜ご飯なんだろう(笑)」
長男「だってね、こないだぼく、夜ご飯食べないで寝ちゃったでしょ、お昼寝してて。
   だからぼくは、夜ご飯たべなくっても大丈夫なんだよ!」
私 「(爆笑)なるほどね!」
長男「でもね、ぼくもうドア蹴らないよ。」
私 「ありがとう。それが助かるよ。
   今ルール決めたけど、もし今度ドアを蹴って、夜ご飯なしをやってみて、
   やっぱりあんまりいいルールじゃないなって思ったら、
   相談してルールを変えることはできるからね。」
長男「わかった。ルールは変えることできるんだね。」
私 「うん、でも、ドア蹴った瞬間に『夜ご飯食べる!』ってのはダメだよ〜。
   ルールを変えるのは、一回夜ご飯なしをやってからね。
   そうじゃないとルールの意味ないからね。」
長男「わかった。」
私 「あのね、ほんとは、お母さんはこうすけと一緒に夜ご飯食べたいんだよ。
   こうすけにおいしいご飯食べてほしいなって思って一生懸命作ってるからね。」
長男「うん、知ってるよ♪」
私 「だから、こうすけが暴れそうだなって思ったときに、
   『乱暴したら夜ご飯はなしってルールですけど覚えてますか?』って言ってもいいかな?」
長男「え、言わなくていいよ。」
私 「そう?でもルールのこともし忘れてたら嫌じゃない?」
長男「じゃあ、蹴っちゃったら教えて。」
私 「・・・ドア蹴った瞬間に、
   『あ!こうすけ、ドア蹴ったから夜ご飯なしです!』って言うの?(笑)」
長男「・・・うーん・・・」
私 「なんかもっと暴れそうだけど(笑)」
長男「うん(笑)ぼく怒りたくなっちゃうかも。じゃあ、先に教えて。」
私 「わかりました!」

   
長男とルールを決める相談をしてみると、なんと、ものすごく楽しかった。
こうやって物事を一緒に決めていけたらいいな・・・
自分の決めたことは大切なことのようで、
その後毎日「ぼく今日はドア蹴らなかったよ!だから夜ご飯食べれるんだ!」
と嬉しそうに言ってくれる。
この言い方だと、罰を怖れて適切な行動をしているように聞こえてしまうのだけど、
話し合った末に決めたルールなので、これはれっきとしたペナルティだ。
お互いに、少し大人同士のつき合いに近づけたかなと思う。


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# by Inahoadler | 2015-12-20 00:16 | Comments(2)

空も飛べるはず

普段の長男はとてもいい子でいてくれる。
次男のお世話も大好き、掃除や料理のお手伝いも大好き。
絵本を読んだり折り紙を折ったり、工作をしたり、
ときにはぬいぐるみや積み木やミニカー(たまに次男も)が
大きな工作の潜水艦や飛行機に乗り込んで冒険に出かけたり、
庭で木の実を集めたり、近所の川を眺めてカモやサギと語らったり(?)、
考えながら遊んでいるなと嬉しく見守っている。
何かを作ったり発見したり、謎を解いたり、彼の日常は喜びにあふれている。

でも、長男は喜んでいるのに、
悪い顔や、悪い態度や、悪い発言をする場合があるのだ。
私に対して陰性感情が起こって、それで悪い子になろうと決めて悪いことをするのとは違う。
この場合は、いつもきれいなお姉さんが原因となるのだ(!)。
ピアノの先生しかり、私のお知り合いや友人しかり・・・
優しいお姉さん方は行儀の悪い彼を微笑んでゆるしてくださるのだが、
なんで好きな人にかっこいいところを見せられないかなあと私は思う。


先日も仲良しのお姉さんが夜ご飯に来られて、長男の様子はとてもおかしかった。
お姉さんを待ちかねていた長男は、
チャイムが鳴るやいなや、懐中電灯を手に玄関に腹ばいになってお出迎え・・・!
お姉さんにこんばんは、久しぶりだねとあいさつされても、
うなりながら床を照らしている。
いや、お姉さん部屋に入れないし・・・

だが、この懐中電灯には重要な意味があるのだ。
我が家の周りは電灯が無くて夜はとても暗い。
自転車で来られたお姉さんが帰宅するときに、電灯のある場所までお送りするために、
懐中電灯はナイトには必要不可欠なアイテムなのだ。
少し前にお兄さんが遊びに来てくれたとき、お見送りをして感謝されたのが
一人前になったようでとても嬉しかったみたいだから、
きっと今日もそのお役目を果たしたいのだろう。
だがもったいないことに、お出迎えのタイミングはちょっと早まりすぎだ!おしい!

夜ご飯の席に着くのもなかなかだったが、まあこれは仕方がない。
久しぶりにお会いするお姉さんに、まずは大好きな恐竜を紹介しなければいけないものね。
この恐竜は誕生日のプレゼントに私と夫が贈ったもので、
石膏に埋まった化石(多分プラスチック製)を、付属のノミやハンマーで発掘し、
組み立てるとカルノタウルスの全身骨格になるという
根気がすべてのおもちゃなのだ。
彼はプレゼントをもらったその日、晩ご飯も食べずに3時間かけて発掘した。
石膏の粉で手も顔も服も床も真っ白になり、興奮で頬は真っ赤だった。
組み立て作業は一人では難しかったらしく、
夫と一緒に組み上げたのも嬉しい思い出だそうだ。
組み上がったカルノタウルス(肉食)はアゴもがちがち動かせるし、足も屈伸できるし、
体がずいぶんと自由に動かせるので長男は大喜び。
共に恐竜のDVDを見るほどの仲良しだ。


食事中は、少しお腹が満たされると「ぼくお行儀悪くする!」と言って
ひじをついて目をつぶって背中を曲げて、
彼の考えられる限りの悪いお行儀で食べることもあり、
どうしてこうなっちゃうのかなと私に陰性感情が生じた。
一番陰性感情が起きたのは、「ご飯食べない!」と言っておかずだけを食べたときだった。
でも後で次男の好物のひじきふりかけを(次男から取り上げて)かけてご飯も食べたので、
私は落ち着いた。
相変わらず私は息子の食事に対して神経質である・・・。

デザートに、ヨーグルトを出すと、様子が少し変わった。
ヨーグルトにかけるジャムは、長男と夫が作った木イチゴとブラックベリーのジャム。
このジャムを作ったときの話をすると、お姉さんが驚いてくれて、
その上、とてもおいしい!と喜んでくれたので、
顔をくしゃくしゃにして手を胸の前で組んで、あふれ出す喜びを押さえようとしているのか
へへへへと照れ笑いをしていた。
お土産にひとビンお渡しすると、もう興奮が収まらないようすで・・・

急にイスから降りて、「ぼく縄跳び上手なんだよ!見て!」
と跳びはね始めた。
二重跳びでもできそうなぐらいの激しいジャンプでした。
そのまましばらく飛び続ける長男。
きゃーきゃー喜ぶ次男と楽しそうなお姉さん。
よかったねこうすけ!

それから彼は、お姉さんにお土産にもらったクッキーの箱を調べ始めた。
家の形をした細長い木箱で、ゆきだるまや靴下のかたちに窓が開いている。
この箱は屋根の部分が開く。
彼は上から懐中電灯を入れて点けると、
ランタンのように光が漏れてきれいなことを発見した。
そしてどうにかして懐中電灯を宙づりにして固定したいと考えた。
リボンを懐中電灯に結んでみたけれどうまくいかない。
長男「お母さん、これ、こんな風にとめたいんだけどやってちょうだい」
私 「う〜んお母さんもわからないなあ。あ、下に台を置いてみたらどう?」
長男「やってみる!」
しばらく静かなときが流れて私たちがおしゃべりに夢中になっていると、
「できた!見て!」と長男が叫んだ。
「わあ!どうやったの?」
「これ、トイレットペーパーの芯をここ(箱の底)に刺してみました!
 ほら、ちゃんと懐中電灯も乗ったし、ちゃんと光ってるのも見えます!」
「わあすごい!!」
彼は誇らしげにお手製ランタンを点けたり消したりして
お姉さんと一緒に、きれいな光だね〜と眺めて過ごした。

帰りはお姉さんを無事電灯のところまでランタンを持ってお送りして、
ぼくほんとに楽しかった!ジャム喜んでくれたね♪とずっと話していた。
お風呂入るよと言うとすぐにはーいと返事して入って、
いつの間にかとてもいい子になっていたのだった。

私 「ねえこうすけ、お姉さん来てくれて嬉しかったね。」
長男「うん、ぼくとっても嬉しかった!」
私 「ね、楽しかったね。・・・でも、どうしてなんか悪いことしちゃうんだろうね?」
長男「うん・・・ぼくもわからないな〜。なんか体がお行儀悪いことしちゃうんだよね。」
私 「笑 なんとかなればいいのにね。」
長男「うん、なんかぼくちょっと恥ずかしいのかも」
かわいいぞ少年・・・
わかりました、これは年齢が上がると共に消えていく不適切な行動なんでしょう。
でも多分中学生ぐらいまで続く、あれでしょ?
これは女の私には教えられない、自分で学んでいくことですね。
がんばれ少年!



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# by Inahoadler | 2015-12-16 00:39 | Comments(0)

不買運動

長男はなかなかに意志が強い。
それは彼のとてもよいところだけど、気をつけてお付き合いしないと
私に反対するぞと心を決められると、どこまでも悪い子でいることを選ぶので
なかなかな事件が勃発する。


先日、ミニカーの電動式道路で遊びたいと長男が言った。
そのセットはロフトに置いていて、ハシゴをかけないと取れないのだけど
ハシゴは重くてお父さんに手伝ってもらわなければかけられない。
そう説明してあきらめてもらおうとすると、
長男は「じゃあぼくがハシゴかけるの手伝うよ!」と言った。
残念ながら長男の力ではかけられないので、明日の朝お父さんにお願いしようと言うと、
長男「いやだ!ぼくは今日大鉄橋セットで遊びたいんだ!」
私 「でも出せないよ。ごめんね。」
長男「いやだ!絶対に遊ぶ!」
こうなってしまっては仕方がないので、私は黙って毛布に掃除機をかけ続けた。

長男は本棚から絵本を次々に引っ張り出して、床にばらまき始めた。
陰性感情がかなり出る私。
長男は私の顔を見ながら、次男用の小さなすべり台から次々に絵本をすべらせる。
すべり落ちた絵本は、私が掃除している毛布の上にどんどん積み上がる。
・・・見事な邪魔だ。
私 「本は大事にしてください。」
長男「大事にしてるよー」
私 「すべり台すべらすのは大事にしてるとは思えないよ」
私をにらむ長男。(そして私もにらみ返した・・・)
私は黙って毛布を置いたまま、部屋から出た。

残された長男が子ども部屋の中でどたんばたんと暴れている音が聞こえる。
私は大事な布団掃除機を荒れ狂う長男から守るために
他の部屋の高い棚の上にしまい、
ノートパソコンを抱えて1階に降りて、トイレの中に閉じこもった。
次男はトイレのすぐ近くのベビーベッドの中で大人しく遊んでいる。
私は、長男が落ち着いて話できるようになるまで、黙って閉じこもることに決めた。
そして時間つぶしにブログを書き始めた。
(このとき書いたのが「うちのピエール」だ)

長男は私の気配が消えたことに気づいたのか、子ども部屋を荒らすのをやめて
どんどんと階段を踏み鳴らしながら降りてきて、
トイレのドアをがんがん蹴りはじめた。
力が強くなってきているので割れるかもしれないが、
ここはがんばって黙っておくことにした。
だって「やめなさい」とか「そうやって蹴っているとどうなる?」とか言っても、
相手が感情的になっているときは何の効果もありませんからね。
どうせ彼は「蹴る!」とか「壊れても蹴る!」とか言って、
私の陰性感情をよけいに引き出そうとするだけなのだから。

売られたケンカを買わない。
これがこんなに忍耐を必要とするなんてはじめて知った。
ということは、今まで私は子どもに売られたケンカをすっかりお買い上げしていたのだな・・・
うまくいかないときの私と長男は、権力闘争をしていたのだ。

長男は食卓のイスをばたんばたんとなぎ倒しているようだ。
荒れ狂う長男におびえたのか、泣き始める次男。
それに応えて叫び始める長男。ベビーベッドをがたがた揺する音も聞こえる。
だけどここが峠だろうと信じて、黙って「うちのピエール」を書き続けた。
ピエールはライオンに食べられても「ぼくしらない!」って言っていたけど、
たぶん彼もそれぐらいの粘り強さがあると思う。
ならば、対峙する私も彼を上回る根気強さで、
彼の不適切な行動に注目関心を向けないようにしなければならない。
これは勝ち負けのゲームじゃない。
早く彼に、このゲームが無意味であることをわかってもらって、
お互いに仲良く過ごせるような関係を回復させたい。

時折長男はトイレのドアを蹴りに来て、また別の場所を蹴りに行く。
もう40分ほどたった。
すると彼は、トイレのドアの鍵を外側から開けようとしはじめた。
・・・賢いもんですね。
でもここで開けられては困る(私に暴力をふるうだろうし)ので、
必死で鍵を内側から押さえた。
だんだん滑稽に思えてきた私。
陰性感情はずいぶんと小さくなっている。

鍵が開かなくてまた怒りがこみ上げてきたのか、
今まで以上にがんがんとトイレのドアを蹴る長男。
そして激しく泣く次男。
・・・いつまで続くのかと思ったそのとき、
「お母さん、出てきて。」と長男が言った。
話してくれた、嬉しいなと思った。
「うん、お母さんも出たいけど、落ち着いた?」
「落ち着いた。」
「そう、じゃあむちゃくちゃになったお部屋、お片付けしてくれるかな?」
「うんいいよ!」
「ありがとう〜」

パソコンを抱えてトイレから出ると、長男は既に子ども部屋の片付けに行っていた。
ベビーベッドの中から、次男がにこにこ手をふってくれた。
はあ・・・。
1時間の籠城から帰還すると、
食卓の周りはイスがすべて倒れ、
絵本が散らばり、次男のおもちゃが散乱し、タオルも散らばっていた。
おそらく2階もすごい惨状だろう。

しばらくすると長男が降りてきて、「お母さん、ぼくお母さんが出てきてくれてよかった!」
とかわいいことを言ってくれた。
家が酷い状況になったのは嫌だけれど、
長男と仲良くできるならばその方が大事なことだなと思った。
「こうすけが落ち着いてくれてよかった。お片付けは、自分でできる?」
「うん、自分でできるよ!ぼくそれはちゃんとわかっていますから。」


長男は自分で悪いことをしようと決めて、悪いことを止めようと決めた。
そして、自分で片付けをしてくれた。
それはとても嬉しいことだった。
私が一言も言わなくても、彼はきちんと自分で考えて適切な行動をしてくれたから。
トイレに閉じこもっている間、私は不安になった。
彼が暴力的な人になるんじゃないかとか、
これからも気にくわないことがある度に暴れるんじゃないかとか、
次男まで暴力をつかうことを覚えたら、この家壊れちゃうんじゃないかとか・・・。
でも、暴力的に振る舞っている限り、私が彼と向き合わないとわかってくれたら、
少なくとも私との間では、彼は別のやり方を試してくれるはずだ。
彼の暴力性に注目していては、このやり方が続いてしまう。

そういえば彼は若干2歳の頃、
当時住んでいた古い家で、ベビーチェアをなぎ倒し、
ふすまを蹴り外して、ベビーチェアの上に倒して大きな穴を開け、
茶筒を床に投げつけて辺りをお茶っ葉の海にし、
リモコンを投げて電池カバーを割り・・・
いろいろやらかしていた。
お米の袋を台にして、スプーンとフォークの入った引き出しを開けて、
すべてを一本一本ていねいに舐めてはもう一度引き出しにしまったこともあった。
あれは当時の彼が考えつく限りの悪いことだったのだろう。
彼は何が悪いことなのか十分にわかっている。
悪いことをしようと決めているのだ。

目標は、彼が悪いことで注目関心を得なくてもいいような関係を築くこと。
そのためには?
適切な行動にいつも正の注目を!
子ども部屋のドアが、長男が蹴りすぎて外れていたけど
そのドアを見てもう一度怒りを作り出すことに有効性はない。
そうそう、私は2歳の暴力的なエネルギーのあり余る長男との関係を改善したいと思って、
パセージを受けたのだった。
パセージを学んだ今私は、幸いなことに「私が」どうすればいいのか知っている。
あとは実践あるのみだ。

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# by Inahoadler | 2015-12-15 16:23 | Comments(0)